1. コンサルタントの金太郎飴現象と、適材適所へのアサインよりトータル稼ぎ稼働率への偏重

「アスク総研」設立への想い(過去の30数年のコンサルタント経験からの学び)

私(窪田)は、昭和63年(1988年)に経営コンサルタントとなりました。

その後独立する2010年4月までの22年間、多種多様なスタイルのコンサルティング会社(経営戦略系、銀行系、米国独立系、監査法人系、IT系)で顧客向けのコンサルティングサービスに傾注してきました。

この間、2000年頃からERP/ITバブルの到来によりコンサルタントの絶対数が急増。
それに伴い、コンサルタントの評価が「顧客満足度」だけでなく、業績指標として「各コンサルタントのChargeability(稼ぎ稼働率)」に求められるようになりました。

この結果、人手不足の顧客プロジェクトに、元々の専門分野が異なっていてスキル不足が明白な手空きのコンサルタントまでもがアサインされはじめました。
安定収益確保という大義の下、とにかく「既存リソースを効率的に漏れなく活用するような動きになっていた」時代です。

現在では大手コンサルティング各社でのコンサルタント数は年間数千人単位で増え続けています。
能力的にも良くも悪くも玉石混交の塊になってきてはいるものの、どこもが同じ方向を向き各社の特異性(相対的な強み)が見られなくなったように思えます。

とはいえ、大規模のコンサルティングファームのプロジェクト現場は、若手コンサルタント育成には最高の場であることは間違いありません。
また、Chargeabilityを高めることは効率的な事業運営を考えればもちろん必要なことも理解できます。
しかし、顧客の立場から見るとそれにはやはり違和感があるとかんじざるをえません。

続く