15. 企業ブランディングの重要性

アスクメソッド

中堅中小企業の「経営改善による企業再生」の3つ目の鍵として、企業ブランディングを取り上げます。

企業ブランディングに着手すべき会社とは?

近年、以下のような状況から脱皮しきれないで苦戦している企業をよくみかけます。

創業者が一代で会社を築きあげ、その後も創業者の意思を継ぎ頑張ってきたが、徐々に企業ブランドイメージと事業内容の隔たりが大きくなってきた。しかし、創業者のイメージが強すぎてこれまでの企業ブランドイメージから脱皮しきれないでいる。
先代のころからのお得意様企業から長年安定した受注があった。しかし、市場環境の変化によりお得意様から自活するよう言い渡されてしまった。
これまで会社として営業経験がなく、何を顧客・市場に提供すればよいのか?企業としてどうすべきなのか?どうやって生き残るのか?が分からなくなってきた。
これまで蓄積してきた独自の技術や技能をうまく生かしきれず埋没している。
このままでは技術者のモチベーションが低下し、会社離れにもつながると心配している。
これまでのようなモノづくりだけでは、高機能化・高品質化・低価格化の波についていけず、作っても作っても利益が生まれない状況になってきた。モノづくりに加えて、サービスや情報の価値を重要視する方向へ思考転換しないとこのままでは生きていけないかもしれない。

このような会社こそ、新たなステージにむけて企業ブランディングに着手すべきでしょう。

一方で、企業ブランディングへの取り組みは、全社員を巻き込んだ活動であること、短期での成果測定が難しいこと、などの点から逆に上記のような大義が必要かもしれません。

なかには、新規事業開発(コラム14参照)の機会に、企業ブランディング活動との相互作用を生かした取り組みを行っている会社もあります。

目先の収益改善や企業体制の刷新を行っても、長期的に自走自活できる経営資源の基礎体力知力組織活力がそろっていないうちは、同じ事態を招きかねません。

このために何をなすべきかは、これまでコラムの中で取り上げてきました。

この体力知力活力の育成・強化を企業再生の必要条件とするならば、長期的な収益安定性、継続的成長性の視点から取り組むべき「十分条件」は、競争力を生む無形資産としての企業ブランドの創発であろうと考えております。

企業再生の必要条件=経営資源の基礎体力知力組織活力
企業再生の十分条件=企業ブランドの創発
次回は、アスク総研の企業ブランディングに対する取り組みをお送りします。

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