お客様からのご相談

経営計画の実行をPLAN-DO-SEEで管理・運用してきたが既に形骸化してきて、一向に成果が表れません。
PLAN-DO-SEEを運用すること自体が目的としてすり替わっており組織の学習機能の低下につながっているように思います。
他社で実際にあった事例
以下のような会社がありました。
- PLAN-DO-SEEにより『変わる仕事の意味』(本質)を問い直すことがない。
- PLAN-DO-SEEを回す行為そのものが目的化している。
- 仕事の結果や仕事のやり方にも強烈な反省(振り返り)もなく、管理・統制の役割もただただ表層的に内容確認するに過ぎない。
管理統制PLAN-DO-SEEサイクルに「内省化」(※リフレクション)の作業を組み込ませること。
内省(リフレクション)とは、自分の内面を客観的に、批判的に「振り返る」、「仮説・持論を問い直す」、「学びほぐす」行為です。「こうすればうまくいくはずだ」と思っている自分の内面を振り返る必要があります。その目的は、経験を客観視することで新たな学びや教訓を得て、そこで得た教訓を次の機会に試したり、未来の意思決定と行動に生かすことであります。
単に計画実行とその差異を管理統制するだけでなく、各参加者に「結果の振り返りによる教訓の引き出し」と「仮説(持論)の問い直し」といった内省を促します。
これにより各人は自らの考えや行動を客観視し、新たな気づきと斬新なアイデアが生まれてくるはずです。時には管理統制も必要ですがこの仕組みに慣れてくると形骸化してしまいますので、このようにPLAN-DO-SEEのサイクルの中に参加者自身の「内省と教訓」(リフレクション)の作業を組み込むことで、仕事面の成果だけでなく、社員の能力向上と行動変容の面でも効果的です。
ポイント
このような学習は一人だけで内省化することもありますが、他人との関わりの中で対話や議論しながら気づきや学びを促すことも重要なことです。
社員のミドル層の人々が、コーチングのスキル(特に傾聴スキル)を身に付けること。そして将来的には全社ベースで社内コーチ(=ミドル層)によって互いにコーチングしたりされたりしながら、アクションラーニング・サイクルを回すことが出来るようになることが求められます。このためには、ミドル層の教育カリキュラムの中で、コーチングの基本スキルを育成されることを提案いたします。
日々の日常業務の中でコーチングを経験学習しながら部下との対話にも責任を持つことができるようになります。ミドル層が社内コーチとしてお互いにコーチングし合うことによって、他人の話を真剣に傾聴するという姿勢が生まれ、コーチングをされる側は自ら「考える」ようになり、「なぜ」を理解することによって、自発的に動ける人材を育成できるようになります。
またこのような内省化を繰り返すことで、失敗を単なる失敗としないで、成功をたまたまの成功としないで、改善へのステップに変えていくことが大切です。
管理統制型PLAN-DO-SEEを生かしながら、「内省と教訓」(リフレクション)を組み込んだ新たな「経験学習サイクル」を回すご支援をいたします。
