お客様からのご相談

中期経営計画と日常業務の相互関連が分かりづらいので、現場では習慣的に出来ることを優先し、重要なことが後回しになってしまいます。
他社で実際にあった事例
経営計画の管理項目と目標値レベルが前例踏襲で、これらの重要度・優先度・緊急度は具体的な根拠もなく曖昧のまま全社部門展開されてきました。
これは経営計画策定の作業プロセスに参画した中堅管理者が会社全体の進むべき道筋(ベクトル)とこの中での課題の意味(根拠)を正しく問いただし、自らの言葉で実行部門へ伝えきれていないことに起因しています。
経営計画上の実行課題について参加者共通の意味づけ(同じ「思い」を持つ)を行い、各部門担当者へその「思い」を自らの言葉で伝えていくことがミドル層の役割です。
トップ層の「考える」人々と現場で「行動する」人々の思いが分断されないように、会社の「思い」をミドル層の「思い」へ、そして各部門担当者の「思い」そして個々人の「行動」へ、ひいては組織の「行動」へとつながりを植え込んでいくことが大切です。
経営計画での新たな課題とトップ層の思いは、ミドル層(各部門長)がその根拠と意味づけを行ったうえで分かり易く各担当者に伝達します。一方、個人と組織の学習サイクルによる成果や学習効果の高まりは、さらにストレッチ目標の再設定や新たな経営課題への適用にフィードバックすることになります。
このような個人と組織の学習を促す役割、各部門間での交通整理や上層部へのポジティブフィードバックもまたミドル層の役割であります。
ポイント
ミドル層がこのように聞き手と話し手の両方の役割を遂行するにあたり、思い込みの解釈や一方的な発信にならないよう、「伝える」方法でなく、お互いに「伝わる」方法として、つまり相手の気持ちを動かすスキルとして「共通の媒体物に絵を描きながら、その共通の絵に向かって話し合いをする」進め方は非常に効果的であります。
考えたこと、決めたことを説明するために絵を描くのではありません。お互いに意見を出し合ったり、一緒に考えるために絵を描くのです。
直接向き合って議論すると時々熱くなって言い合いになることがありますが、この方法を生かすことで決して揉めることはなく、建設的な話し合い、効果的な対話が進みます。お互いに意見が絡み合って何が何だか分からない混乱状態でも簡単に紐解くことができるようになります。ワカルための道具としても効果的です。
また、社内には必ずというほど、「ドラゴン」と呼ばれる天邪鬼さんがいます。
これは変化を嫌い、変革を妨げる抵抗勢力を意味します。この方とは1対1で膝を突き合わせて対話を重ねることが必要です。
この時の方法もまた、共通の媒介物(ホワイトボード・ブラウンペーパーなど)に向かってお互いに絵を書きながら説明・説得し、必ずこの共通の媒介物に向かって議論や対話を行うことです。
「ドラゴン」が同じベクトルに向くことで会社の変化のベクトルに向けた組織間の相互作用が大きく機能するようになります。
弊社の全社参画型の中期経営計画策定のノウハウをもとに、弊社が支援してきた多くの企業が成功してきたコツをお伝えします。
サポート方法には以下の2通りあります。
(A)弊社が参画してサポートを行う参画支援型アプローチ
(B)必要に応じて教育とアドバイスを行うコーチング型アプローチ
お客様のご状況に応じて最適な方法を提案いたします。
