お客様からのご相談

経営環境や市場の動向が大きく変わり、経営不振に陥りそうです。会社を甦らせたいと思いますが、可能性も含めてどのように進めていいか分かりません。
場合によってはコンサルティングファームに依頼して、そういった検討をしてもらうということも考えました。
ただ今後のことも考えると、古参社員の意識改革を行ったり、若手に経験させたりと、できれば社内で検討していきたいとも思ってもいます。
どのようにしたらよいでしょうか?
他社で実際にあった事例
「いかに勝ち残るか、いかに儲け続けるか」についての会社固有の課題や論点を、これまで外部コンサルティング会社(または地元税理士など)に丸投げしていて、自発的に向き合ったことがなかった企業様からのご相談を頂いたことがあります。
あらためて経営層に企業再建・変革についてのヒアリングを行うと、ノウハウや進め方も不明確で、「何からどう取り組むべきか、なども考えたこともない」「まったく見当がつかない」という状況でした。
さらに深掘りしてみると、自社に企業変革ノウハウ、変革型リーダー、戦略的に考える思考力など何の知財も人財も蓄積されていないことに気づいたそうです。
例えば、部長・課長・主任・プロジェクトリーダー・グループ長などから選抜した者を、企業の内部リーダーそのものに企業内コンサルタントとしての役割を持たせ、各種の分析手法やツールを駆使できるように育成し、企業変革をリードすることが主流の時代になりつつあります。
このような者たちを、どこの組織にも属さない社長直下の特命部隊として配置している企業も見かけるようになりました。
「そんなことやったこともない」という企業でも心配はありません。
これからでも企業内コンサルタントと呼ぶにふさわしい人材を育成しはじめても遅くはないのです。
ビジネスのスピードが速くなることはあっても、遅くなることは絶対にありえない時代においては、外部コンサルタントに委託しなくても、企業自らが変革に取り組むための経営ノウハウ、スキルを、社内に蓄積することが求められています。
ポイント
外部コンサルタントは、戦略策定、アクションプラン立案など企画・構想フェーズを得意とし、美しい青写真やシナリオをロジカルにまとめ、説得するのには長けています。
その一方で、その後の戦略実行フェーズに介入して様々な実践的な支援を行うことには、極力介入しようとはしません。
この理由は、以下のようなものです。
- 変動的で複雑化している環境下では、実践化に過去の成功パターンが適用できないこと
- 指導やアドバイスを用いて成功に導くための戦略「実行」フェーズにおけるノウハウを持っていないこと
- 戦略「実行」フェーズは顧客側の当事者(社員)が主導するため、多くの稼働工数が必要にならない外部コンサルタントは儲からないこと
- 外部コンサルタントが関与した戦略案やアクションプランの実行によって実績が上がらない場合、コンサルタントの責任問題になるのを避けたいし、かといって実績を保証することもできない
本来、戦略そのものは仮説であり、この実行フェーズにこそ次世代の「学習優位性の源泉」があります。
これは、(戦略)仮説の立案に基づき検証し、検証した結果をもとに学習(内省)する。
このサイクルを回しながら、新たな課題に挑戦し続けることで、社内組織において経営ノウハウやスキルが磨かれるのは勿論の事、新たな「ものの見方」を手に入れ自らが「変わる力」をつけることに他なりません。
誰もがこの主体的な経験を通して学び(振り返りと教訓)を蓄積することで、自走できる内部リーダー(=企業内コンサルタント)として成長することができます。ただし、そこには内部リーダーのリフレクション(内省)を促進する仲間(学習支援者)が必要です。
アスクでは、こういった一連の流れを社員研修という形で学んで頂く場を提供しています。
これまで企業内コンサルタントの育成に関わった豊富な経験から、独自の企業内コンサルタント育成マニュアルや弊社レシピを生かし、まずは座学で
- 企業変革の考え方と進め方
- 具体的な方法論
- 思考フレームワーク(思考技術)
を学んで頂きます。
これにより自社に対して、企業変革のWhy(なぜ)、What(何を)、How(どのように)が明らかになるはずです。
このプロセスで、自社の実態を直視し、自力での企業の再建や企業変革への道を探究することになりますが、この戦略仮説のアイデアの引き出しと実行フェーズにおける学習(内省化)の促しには非常に重要なエキスが欠かせないため、弊社で積極的に介入させて頂いております。
参加者主導のアプローチで参加者の知識が「分かった」レベルから、ノウハウの「体得」レベル、そして新たな「気付き」レベルまで学習レベルを向上させます。
これにより、具体的な経営成果を生み出しながら、外部のコンサルタント会社に委託しなくとも、自分たち自らの力で考えながら行動できる「自学力」も同時に習得して頂けます。
